ようこそ、コーヒーのある暮らしへ
COFFEEの基本
コーヒー人気の高まりで、レギュラーコーヒーをご自宅で淹れて愉しむ方が増えてきました。
山やキャンプなど、アウトドアでコーヒーを淹れて飲む方も多いようです。
おかげで、デザインの良いものや携帯に便利なコーヒー器具が増え、コーヒーの世界は以前よりスタイリッシュに、
そしてバリエーション豊かになってきています。
このコーナーでは初めてレギュラーコーヒーを淹れるビギナーさんに向けて、コーヒーの基本的なお話をさせて
いただきたいと思います。
コーヒーを淹れるのは決して難しい事ではありません。
品質の良い「好みの味のコーヒー」を手に入れて、お湯の温度に少し気を配り、そして丁寧にお湯を注ぐ、
これだけで美味しいコーヒーをご自宅でお楽しみいただくことが出来ます。
コーヒーの抽出方法は色々ありますが、まずはペーパードリップで淹れてみることをおすすめします。
扱い(片付け)が容易で、コーヒーが持つ味をストレートに味わうことが出来るのがペーパードリップです。
ペーパードリップに必要な道具は、
① ドリッパー
② ペーパーフィルター
③ コーヒーメジャースプーン(コーヒー10gを計量します)
④ 細口のポット
⑤ コーヒーサーバー (コーヒー抽出液を受けるもの)マグカップに直接も可
⑥ コーヒーの保存容器(密閉タイプ)
⑦ あれば温度計
などになります。
お蕎麦と同じようにコーヒーにも3たてがあります。
「煎りたて」「挽きたて」そして「淹れたて」です。
煎りたてとは、焙煎したてのことを指します。
厳密に言うと、焙煎したては豆から炭酸ガスが放出されているため、ガスが落ち着く焙煎後2~3日後~
10前後くらいが飲み頃と言えます。
挽きたてのコーヒーは大変香りが良く、そして美味しいものです。
出来ればミルで飲む直前に挽くのがおすすめです。
しかし、ミルならなんでもいいというわけにはいかないもので、均一に挽けて(挽きムラがない)、微粉の発生が少ないミルの使用をおすすめします。
粒度の揃わないミルで挽いてしまうと、味にばらつきが出てしまい美味しくなりません。
ただ、初めからミルを準備すると、少々ハードルが高くなってしまいますので、
納得のいくミルがみつかるまでは、お店でペーパー用に挽いてもらうのも一つの方法です。
一部雑誌やネットでは、「挽きたて」にこだわり過ぎているように感じる部分もあります。
「挽いてすぐでなければコーヒーの風味は楽しめない」などと言う人まで見かけますが、
当店の考えは少し違います。
「挽きたては美味しい」これは確かな事です。
けれども、「良いコーヒーは、挽きたてでなくても十分美味しい。」
これが当店の考えです。
これは毎日焙煎し、毎日試飲をし、挽きたてのコーヒー、数日前に挽いたコーヒーを毎日飲んでいる、
私や家族、当店の常連のお客様の声でもあります。
新鮮なコーヒー豆の場合、粉に挽いた状態でも密閉容器に入れて冷蔵庫で保存すれば、1週間ほどは
極端な風味の低下は見られないと考えています。
コーヒーは焙煎後から酸化が始まりますので、いかに酸化のスピードを遅らせるかがカギになります。
温度が高いほど酸化スピードが早くなるので、密閉容器に入れて、冷蔵または冷凍保存をおすすめしています。
冷蔵庫はダメだと言う説もありますが、我が家では日々の保管は冷蔵庫にしています。
この方法で、自分の焙煎したコーヒーを20年ほど飲み続けていますが何の問題もありません。
以前常温に2週間置いた粉と2週間冷蔵庫保存の粉とで飲み比べをしてみましたが、常温で保存した粉は、
風味が飛び、匂いも変わり、酸化した尖った味になっていてその差は明らかでした。
湿気・熱・光(紫外線)・匂い移りはコーヒーの大敵です。
密閉容器に入れて湿気と匂い移りに注意すれば、冷蔵庫は最も現実的な保存方法だと思います。
購入後のご家庭での保存方法が、大事なポイントになります。
淹れ方については最後の項でご説明していきます。
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コーヒーの選び方
次は最も大事な豆選びです。
どんなコーヒーが飲みたいかで、買いに行くお店が決まります。
① 淹れる事が目的で味には特にこだわらず、手近な所での購入をお考えの場合は、
スーパーのコーヒー売り場へ。
ただ、この場合鮮度は期待できないと思っていただいた方がいいでしょう。
② せっかくだから美味しいコーヒーが飲みたい、淹れる時間だって楽しみたいとお考えの場合は、
珈琲自家焙煎店へ。
コーヒー選びのアドバイスや、淹れ方など色々教えてくれます。
新鮮な豆をお求めになりたい場合は、自家焙煎店がBESTな選択です。
③ 近頃話題のスペシャリティーコーヒーなど、特徴的な香りや酸味系に興味のある方は、
スペシャリティコーヒーを扱う サードウェーブ系のコーヒー店で。
自家焙煎店でもスペシャリティーコーヒーを扱っているお店が多いですが、酸味に特化したものがご希望の場合は、サードウエーブ系へ。
コーヒーの味は、コーヒー豆を選んだ時点で、殆どが決まります。
品質の良い新鮮なコーヒーほど、コーヒー本来の風味や美味しさを楽しむことが出来ますので、どんな豆を選ぶかが大事なポイントです。
器具や淹れ方によって多少味が変わりはしますが、
「コーヒーの味は、コーヒー豆次第」ということを、ぜひ覚えておいてください。
前の項でも触れましたが、美味しいコーヒーを味わうためには、
ここでいう「良いコーヒー」とは、品質の良いコーヒーのことを指します。
良いコーヒーの条件は、大まかに分けると以下の4つ。
その3. 適正な焙煎がなされていること。
その4. 新鮮なコーヒーであること。
① 質の良い新鮮なコーヒーを販売している、自家焙煎店を探しましょう。
「ハンドピック」や「新鮮さ」をアピールしている珈琲自家焙煎店を探してみて下さい。
どんなに上質な豆であっても欠点豆は含まれています。
欠点豆の混入したコーヒーは余計な雑味があり、
焙煎が的確でないと平坦な味になり、
また焙煎から時間が経ったコーヒーは酸化が始まっていて、風味が乏しく、コーヒー本来の美味しさを味わう事はできません。
誰よりコーヒー好きでコーヒーを大事に扱っている店は、ハンドピックを欠かしませんので、「ハンドピック」は良いコーヒーのバロメーターになります。
② その店の 焙煎度合いの異なる豆をいくつか試してみましょう。
コーヒー自家焙煎店を見つけたら、 次は銘柄選びです。
コーヒーは嗜好品ですので、「美味しい」と感じる味は人それぞれ違うものです。
酸味が好き(苦手)な方、苦味が好き(苦手)な方、実に様々です。
ご自分の好みが、酸味系・苦味系・または中間あたりかを知ることも大事になりますので、
色々な焙煎度合いのコーヒーを飲んでみる事をおすすめいたします。
浅い煎り~中煎り(明るい茶色)は酸味系の味、深い煎り(こげ茶色)はコク・苦味系の味という特徴があります。
まずは好みの煎り具合(色)=味の傾向を知り、次に同じ煎り具合の他の銘柄を試していく事で、
より好みの味を見つけることが出来るようになります。
まずは1週間で飲みきれる程度の少量、出来れば100gで購入してみましょう。
飲みなれてくると好みが変わる事もありますし、好みの幅が広がる事もあります。
是非、色々な銘柄にチャレンジしてみて下さい。
当店のような珈琲自家焙煎店は、生の豆を仕入れて店で焙煎をし、販売しています。
焙煎店によって、扱っている豆(グレード等)が違い、ハンドピックの有無や、焙煎度合い、
鮮度に対する考え方なども様々です。
このため、同じ銘柄であっても同じ味にはならないものです。
それが店の個性とも言えますので、お好みに合うお店を探すのも愉しみのひとつかと思います。
初めてコーヒーを淹れてみようとお考えの方には、ぜひ質の良いコーヒー豆を手に入れてお飲み
いただきたいと思います。
当店のコーヒー作りのポリシーをまとめました。
よろしければBOHNEのコーヒー作りをご覧下さい。
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抽出のしかた
好みの豆が手に入ったら、次のステップは抽出です。
ペーパードリップは、コーヒーの味をストレートに楽しめる抽出方法なので、初めての方にはペーパードリップを
おすすめしています。
抽出方法に適したコーヒーの挽き具合(細挽き、中挽き、粗挽き)をまずは、確認しておきましょう。
ペーパードリップに適した粗さは(粒度)は中挽き~中細挽きです。
挽き具合によって味に違いが出ます。
細かくすると、苦味が引き出されやすく濃く抽出され、粗くすると苦味が目立たなくなり、あっさりとした味になります。
その中には美味しい成分と、味を損ねる成分(えぐみ・渋み)とが混在しています。
いかに美味しいところだけを抽出して、不必要な成分を出さないようにするかがポイントです。
お湯の温度は83~90度前後が最も美味しい成分を抽出できると言われています。
(当店では83~85℃をおすすめしています。)
沸かしたての熱湯は苦味やえぐみを引き出しやすくなりますので、避けて下さい。
抽出に時間がかかり過ぎるのも、要らない成分を引き出すことになります。
湯量の調節で抽出にかかる時間をコントロールすることも出来ますが、
お湯通りの良い、ドリッパーやペーパーフィルターのご使用をおすすめするのは、こういう理由からです。
粉の量と抽出量、お湯の温度を常に一定にすると、味の違いがわかりやすくなります。
ハンド・ドリップでコーヒーを淹れるのに必要な道具は、下記の3つです。
① ドリッパー&ペーパーフィルター
ペーパー式の他に、ペーパーレスの金属タイプも出ています。
お好きなものをご用意下さい。
② コーヒーメジャースプーン
10gが計れるのがおすすめです。
③ 細口のポット
静かに細く湯を垂らすことが出来るポットがあるといいと思います。
一度に2杯以上入れる場合は、ガラス製の透明なサーバーがあると便利です。
1杯の場合は直接マグカップにも淹れられますので、サーバーは必要に応じてご準備ください。
当店が推奨している、ハンドドリップでの美味しい淹れ方をまとめてみました。
よろしければご覧ください。
美味しいコーヒーの淹れ方
ペーパードリップ以外にも様々な抽出方法がありますので、お好きな方法でお楽しみください。
抽出方法一覧へ
余談ですが、
コーヒーは、冷めた時に本当の味が現れます。
熱々で出されたコーヒーは、正直よく味がわからず、冷めてくると急に酸味が強く感じられて
飲みづらくなったという、そんな経験があるかと思います。
良いコーヒーは冷めても美味しく飲めますので、その差がはっきりと出ます。
どんな温度でも、時間が経っても美味しく飲めるのが「良いコーヒー」と言えます。
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鮮度と保存方法
意外に思われるかもしれませんが、コーヒーは鮮度がとても大事です。
焙煎したて(焙煎から2~3日後から2週間程度)、挽きたて、淹れたてが、最もコーヒーの美味しさを味わうことができます。
焙煎後は、炭酸ガスが抜けて風味も徐々に薄れて行きます。
豆で購入して挽きたてを淹れるのが望ましいのですが、お店で挽いてもらえますので初めからミルを購入しなくても大丈夫です。
コーヒーは、温度・紫外線・湿気などを嫌いますので、密閉容器に入れて冷蔵または冷凍庫での保存をおすすめします。
常温での保存は酸化がすすみ風味が落ちるスピードが速くなります。
当店では日々の出し入れは冷蔵庫で、しばらくお飲みにならない分は冷凍保存をおすすめしています。
冷凍庫から出した場合は、一旦常温にもどしてからお使いください。
ご質問などございましたら、お気軽にお訊ね下さい。
コーヒー好きの店主が、喜んでお応えいたします。
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